「白斑がやっと治ったと思ったら、またできた……」
授乳中、乳首に白いポツンとしたものができると気になりますよね。
白斑ができると乳首が痛かったり、乳房が張ったりして、「このまま乳腺炎になったらどうしよう」と不安になる方もいると思います。
「母乳が詰まっているのかな?」
「白いところを取ったほうがいい?」
「もっと授乳したほうがいいの?」
いろいろ調べて、一生懸命ケアしているのに、なかなか治らなかったり、何度も繰り返したりすると、疲れてしまいますよね。
でも、白斑ができたからといって、ママの授乳の仕方が悪いわけではありません。
白斑は、乳頭の炎症などが関係して起こることがあり、授乳の仕方や母乳の分泌量、乳房への刺激など、いくつかの要因が重なっていることがあります。
この記事では、白斑と乳腺炎の関係、繰り返す原因、悪化させないためのケア、相談する目安について、助産師の視点からわかりやすくお伝えします。

1.白斑と乳腺炎にはどんな関係がある?
1-1.白斑って何?乳首に白い点ができる理由
白斑は、乳首の先に白や黄色っぽい点、薄い膜や水ぶくれのようなものが見える状態です。
以前は「母乳が乳首の出口で詰まっている」と考えられることもありましたが、現在では、乳頭の出口付近の炎症が関係していると考えられています。
白斑があることで授乳時に痛みが出たり、乳汁の流れに影響したりすることもあります。
ただし、
「白いものがある=すぐに取らなければいけない」
というわけではありません。
むしろ、無理に取ろうとして乳首を傷つけないことが大切です。
1-2.白斑があると乳腺炎になるの?
白斑があるからといって、必ず乳腺炎になるわけではありません。
一方で、乳頭の炎症や乳房の張り、母乳の分泌量、授乳や搾乳の状況などが重なることで、白斑と乳房の炎症が一緒にみられることがあります。
そのため、
「白斑を取れば乳腺炎を防げる」
と単純に考えるのではなく、乳房全体の状態を見ることが大切です。
2.白斑ができる・乳腺炎を繰り返すのはなぜ?
2-1.白斑を繰り返しやすい原因
「治ったと思ったのに、また白斑……」
何度も繰り返すと、「母乳が詰まりやすい体質なのかな」と思ってしまいますよね。
白斑を繰り返す場合は、白斑そのものだけでなく、こんなところも確認してみましょう。
- 赤ちゃんのくわえ方が浅く、乳頭に負担がかかっていないか
- 授乳姿勢によって、いつも同じ場所に負担がかかっていないか
- 母乳の分泌量が多すぎないか
- 必要以上に搾乳していないか
- 授乳や搾乳による乳頭への刺激が強くないか
もちろん、原因は一人ひとり違います。
だからこそ、「白斑をどう取るか」だけではなく、「なぜ繰り返しているのかな?」と考えることが大切です。
2-2.「詰まりを取らなきゃ」と頑張りすぎていませんか?
白斑を見ると、
「ここが詰まっている!」
「早く開通させなきゃ!」
と思ってしまうかもしれません。
でも、指で強く押したり、爪でこすったり、針で刺したりするのは避けましょう。
白斑を無理に開けることで、乳頭を傷つけ、炎症を悪化させる可能性があります。
また、乳房が痛いからといって、強く揉んだり、何度も搾乳したりすることも、炎症や母乳の過剰分泌を悪化させることがあります。
一生懸命ケアしているのに治らないときは、「もっと頑張る」より、ケアの方法を見直すことが大切です。
3.白斑と乳腺炎があるときのケア方法
3-1.白斑を無理に潰したり、削ったりしない
まずお伝えしたいのは、
白斑を見つけても、慌てて潰さなくて大丈夫
ということです。
針で刺したり、爪で引っかいたり、ピンセットなどで取ろうとしたりするのはやめましょう。
「こんな小さいものなら、自分で取れそう」と思ってしまいますが、乳首はとてもデリケートです。
白斑が痛い、なかなか治らない、何度も繰り返す場合は、助産師など授乳について相談できる専門家に一度見てもらいましょう。
3-2.乳腺炎の炎症を悪化させない
乳腺炎のような症状があると、
「母乳を出せば治る!」
「詰まりを全部出さなきゃ!」
と思ってしまいがちです。
でも、「出せば出すほどいい」というわけではありません。
赤ちゃんが欲しがるときに授乳し、必要以上に乳房を刺激しないことが大切です。
痛みや腫れがある部分を強く揉んだり押したりするのも避けましょう。
つらいときは、冷たいタオルなどで冷やすことで、痛みや腫れが楽になることがあります。
「母乳を詰まらせないために頑張る」より、
「今ある炎症をこれ以上ひどくしない」
という視点でケアしてみてください。
4.白斑と乳腺炎を繰り返さないために
4-1.授乳姿勢・赤ちゃんの吸い方を見直してみる
白斑を繰り返しているなら、一度、授乳の様子を見てもらうのもおすすめです。
赤ちゃんがしっかり乳房をくわえられているかな?
授乳中、乳首が強く引っ張られていないかな?
授乳後に乳首がつぶれたり、変形したりしていないかな?
授乳できているように見えても、実際に見てもらうことで、乳頭への負担が見つかることがあります。
「授乳の仕方が悪い」ということではありません。
今の親子にとって、もっと楽な方法はないかな?
という視点で見直してみましょう。
4-2.授乳間隔や搾乳を見直してみる
「授乳後もまだ張っているから搾乳する」
「しこりがなくなるまで搾乳する」
という方もいるかもしれません。
必要な搾乳がある場合もありますが、必要以上に母乳を取り続けると、さらに母乳が作られるという循環につながることがあります。
母乳の分泌量が多いことが、乳房のうっ滞や炎症に関係する場合もあります。
「どのくらい搾乳したらいい?」
「授乳後も張っているけれど大丈夫?」
そんなときは、自己流で調整し続けず、一度相談してみましょう。

5.白斑と乳腺炎が治らないときは?
5-1.白斑や乳腺炎を何度も繰り返すとき
白斑が何度も同じ場所にできる。
一度治っても、またすぐできる。
乳腺炎を繰り返している。
そんなときは、
「私のケアが足りないからだ」
と、自分を責めなくて大丈夫です。
授乳姿勢、赤ちゃんの吸い方、母乳の分泌量、搾乳方法、乳房の炎症など、いくつかの要因が関係していることがあります。
白斑だけを見るのではなく、授乳全体を一緒に見てもらうことで、繰り返している理由が見えてくることがあります。
5-2.こんなときは早めに相談を
乳房に、
- 赤みがある
- 腫れている
- 熱を持っている
- 強く痛む
- 硬い部分がある
などの症状があり、
さらに、
- 発熱
- 寒気
- 強いだるさ
- インフルエンザのような全身症状
がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
また、自宅でケアしても改善しない、症状が悪化している、乳腺炎を何度も繰り返している場合も、助産師や医療機関に相談してください。
🌿 助産師からのメッセージ
白斑ができると、
「まただ……」
って、がっかりしますよね。
やっと治ったと思ったのに、また白い点を見つけると、
「私の何が悪いんだろう」
「ちゃんとケアできていないのかな」
「このまま乳腺炎になったらどうしよう」
と、不安になることもあると思います。
でも、
白斑ができたからといって、あなたの授乳が下手なわけではありません。
毎日赤ちゃんのお世話をしながら、授乳して、眠れていない中で、痛みを我慢して……。
それだけでも十分頑張っています。
白斑を見つけたら、「早く取らなきゃ!」と焦るより、
「私の乳房、ちょっと頑張りすぎているのかな?」
と、一度立ち止まってみてください。
赤ちゃんのくわえ方はどうかな。
授乳の姿勢はどうかな。
母乳の量は多すぎないかな。
搾乳を頑張りすぎていないかな。
白斑そのものではなく、白斑ができるまでの背景を一緒に見ていくことで、楽になる方法が見つかることがあります。
そして、
「また白斑ができた」
「乳腺炎を繰り返している」
「何をしてもよくならない」
そんなときは、一人で頑張り続けなくて大丈夫です。
「こんなことで相談していいのかな?」くらいで大丈夫。
授乳の様子や乳房の状態を一緒に見ながら、今の親子に合った方法を探していきましょう。
母乳育児は、頑張ることだけが正解ではありません。
ママも赤ちゃんも、少し楽に過ごせること。
それも、とても大切な母乳育児だと私は思っています。
えるむ助産院では、母乳育児のお悩みや乳房のトラブルについて、訪問でご相談をお受けしています。
「痛いけれど、どこに相談したらいいかわからない」
「白斑を繰り返していて、もう疲れちゃった」
「乳腺炎になるのが怖い」
そんなときも、一人で抱え込まないでくださいね。
一緒に、今の親子に合った方法を探していきましょう。🌿
