「できるだけ安産で産みたい」「でも陣痛が怖いし、何をしたらいいの?」──そんな思いを抱える妊婦さんへ。妊娠中の過ごし方や心の準備は、お産の流れに大きく影響します。この記事では、安産に近づくために妊娠中にできる5つの準備と、あなたらしいお産を叶えるバースプランの立て方を助産師の視点でわかりやすくご紹介します。
3児を超安産で出産したわたし助産師クミコが実践した方法もアドバイス♪
不安を整理し、自信を持って出産の日を迎えましょう。
1.安産のための体づくり
- 骨盤ケアと姿勢の意識
骨盤のゆがみや姿勢の悪さは赤ちゃんの通り道を狭める原因に。日頃の姿勢改善やストレッチ、マタニティヨガで整えましょう。 - 運動と安産の関係
無理のないウォーキングや軽いスクワットは体力アップと出産時の持久力にも効果的です。
★安産助産師クミコのおススメ★
私の場合、ゆっくり時間が取れるときはマタニティヨガやウォーキングを。習慣としては、トイレに入るときは必ずスクワット10回してから便座に座る!ということをやっていました。蹲踞姿勢になる雑巾がけもおススメです♪

2.安産のカギは食事にあり
- 妊娠中に意識したい栄養素
出産は体力勝負!鉄分・カルシウム・たんぱく質など、母体と赤ちゃんの健康を支える栄養をしっかり摂りましょう。出産に向けて健康な体づくりを心掛けてください。 - お通じとむくみ対策
食物繊維や水分をしっかり摂ることで便秘やむくみを防ぎ、すっきり快適な妊娠生活に。 - おすすめの食材と料理例
- 鉄分:レバー、小松菜、ほうれん草、ひじき、赤身肉
- カルシウム:牛乳、チーズ、ヨーグルト、豆腐、小魚
- たんぱく質:鶏肉、魚、大豆製品(納豆、豆腐)、卵
- 料理例
- 鶏肉とほうれん草のクリーム煮
- ひじきと豆腐のサラダ
- 納豆ご飯に小松菜のお味噌汁
- チーズ入りオムレツと小魚の煮物
バランスよく取り入れることで、母体の体力維持や赤ちゃんの健やかな成長をサポートします。
3.心の準備とバースプラン
- 安産のための心の安定
初めてのお産は不安がつきもの。強い不安は体の緊張や呼吸の浅さにつながることもあるため、深呼吸や赤ちゃんへの声かけ、前向きなお産のイメージづくりを心がけましょう。 - バースプランで理想の出産をイメージする
バースプランとは「自分が望む出産のイメージを伝える計画書」です。早めに自分なりに考え、以下のようなポイントをイメージしてみましょう。
バースプランのポイント例

✅ 環境面の希望
- リラックスできる音楽やアロマを使いたい
- 陣痛中に好きな飲み物やスナックを持ち込みたい
✅ サポートのあり方
- パートナーに腰をさすってもらいたい
- 立ち会いは誰にどこまでしてほしいか
- 声かけの程度(控えめ・積極的)
✅ 出産スタイル
- 自然分娩を目指したい
- 和痛(無痛分娩)を希望する
- 会陰切開はなるべく避けたいが必要なら説明を聞きたい
✅ 産後の関わり方
- 赤ちゃんをすぐ抱っこしたい(カンガルーケア)
- できるだけ早く母乳を始めたい
- 家族にすぐ赤ちゃんの顔を見せたい

もちろん出産は予定通りにいかないこともありますが、希望を伝えることで医療者とのコミュニケーションがスムーズになり、納得感のある出産につながります。
また、バースプランは書面にまとめるだけでなく、助産師や医師に直接話して共有することが大切です。
バースプランは必ずしも箇条書きや文章でなくても構いません。湧き上がる思いをどんどん記入したマインドマップや図のような形でも大丈夫ですよ♪

4.安産につながる生活習慣
- 睡眠と休息をしっかり取る
夜中の頻尿やお腹の張りで疲れやすい時期でも、休めるときはしっかり休み体力維持を。
★助産師クミコのアドバイス★
早寝は成長ホルモンにより赤ちゃんの成長を促し、早起きはセロトニンが分泌され心身のバランスを整えます。また眠気は妊婦の特徴、午後早い時間に30分程度のお昼寝をすると疲労回復・リフレッシュになりますよ♪
- ストレスケアも大切
リラックス時間を作り、好きな音楽やアロマなどで気分転換しましょう。
5.助産師と一緒に高める“お産力”
- 妊娠中から助産師に相談するメリット
助産師は妊娠期から産後まで継続的に寄り添い、心と体のケアをサポート。不安を話したり、生活習慣を相談したり、医療者との橋渡しもしてくれます。安心して頼れる存在を見つけることが心の支えに。 - 正しい情報と信頼関係が“お産力”の鍵
ネットには様々な情報がありますが、日本助産師会や厚生労働省の公式サイト、信頼できる専門家の情報を参考に。医療者との信頼関係はトラブル時にも冷静な対応を助けます。
💡まとめ:バースプランは“安産のための心の地図”
バースプランは願いを叶える魔法の計画書ではなく、自分の気持ちを見つめて周囲と分かち合う“心の地図”です。これにより不安が和らぎ、前向きに出産に臨みやすくなります。
「完璧なお産」を目指すのではなく、あなたらしいペースで変化も受け入れながら進むことが安産への大切な一歩です。
無理のないウォーキングや骨盤ストレッチ、深呼吸などできることから少しずつ始めましょう。気持ちが落ち着くアロマや好きな音楽もおすすめです。
不安や心配があれば、助産師があなたのペースに合わせてそっと支えになります。一人で抱え込まず、安心して頼れる場所や人を見つけることも大切な準備です。